Claude Code初操作つまずきラボの主催者・なべ@出張多めが、自身の業務・研究・学習で
実際に組み上げてきたAI活用パターンを、第三者にも届く形で結晶化した付録です。
「ここまで使い込めるんだ」という到達点と、「こうすれば近づける」という型を共有します。
1つのAIで完結させない。質・量・専門性で5系統を併走させ、それぞれの得意分野に仕事を寄せる。月額予算は約 $246 (Cursor抜きで $226)。
| ツール | 主な役割 | 使い分けの軸 |
|---|---|---|
| Claude Code Opus 4.7 |
オーケストレーション本丸。文章質・判断深度・ZK ノート作成・知識統合。 | 「質を取る」とき。深い推論・並列サブエージェントの司令塔。 |
| Codex CLI GPT 5.5 |
大量grep / 並列実行 / Web検索 / 画像生成 (内蔵 image_gen)。 | 「量・速度・並列・Web」を取るとき。Bash経由で複数本同時投入。 |
| Cursor v2.6 Pro |
エディタ密結合。実装中の即時補完と短いリファクタ。 | コード編集の文脈で手元から離れない補佐役。 |
| Gemini CLI AI Pro OAuth |
長文要約・別視点レビュー・Google Workspace連携。 | 1,500 req/日の枠で軽量タスクを散らす。 |
| Opencode GLM-5.1 |
早期ベータ枠。ローカル指向のサブセカンダリ。 | $6/月で並列数の余裕を作る。 |
| Ollama qwen3.5/3 32B 等 |
オフライン・出張時のローカル推論バックエンド。 | 機密文書 / ネット不通環境 / 飛行機内。 |
| ChatGPT 補助 |
非エンジニア導線・初心者の最初の1手・Web UIの直感性。 | Claude Codeとの「役割比較」を伝える教材としても使う。 |
| MCP servers 9種 |
Gmail / Calendar / Drive / Notion / Gamma / arxiv / Zotero / paper-search / Computer Use。 | AIから外部サービスを直接叩く配線。MCPで日常業務へ接続。 |
「ChatGPTで全部やる」は卒業。Claude (質) + Codex (量・並列) + MCP (外部接続) の3層構成にしただけで、出力の総量と質が同時に伸びる。Sonnetは使わない、というルーティング判断が決め手。
出張が多い働き方ゆえ、用途の違うマシン3台を「協働する1チーム」として運用している。各PCに担当領域があり、Google Drive と shared-claude-memory で状態を共有する。
出張のメイン。個人知識作業・論文査読・翻訳・ZK・GDrive Inbox処理。
CUDAタスク・Windows常駐・OneDrive依存業務・Outlookメール最終配置。
ブラウザ自動化・常駐監視・受動タスクの実行係。
_offline_queue に積む3台のClaude/Codexは shared-claude-memory/feedback/from-{mac,ms,gk}/ でフィードバックを循環させ、互いの作業ログを学習材料にしている。
「マシン1台=役割1個」と決めるだけで、「どっちで作業するんだっけ」のスイッチングコストが消える。出張が多いほど効果が大きい。判断フローはたった6問。
場当たり的に指示するのではなく、パターンとして固有名詞をつけて運用している。ユーザーが「ralphで」「ultraworkで」と発した瞬間、AI側のモードが切り替わる仕組み。
TaskCreate でN件のチケットを発行し、状態機械として消化する。LLMが弱い実行機能を「外部L2メモリ」で補う発想。「LLMはcontext windowというL1メモリ1層しか持たない。チケットを切ることはL2メモリ層を与える行為であり、お利口に見える正体は memory hierarchy の創発である。」― Internal Ticketing Principle (本人ZKより)
パターンに 名前をつける だけで、AIへの指示が短くなる。「ralphで」「Wave組んで」「ペルソナレビュー」の数語で文脈が伝わる体制を作るのが、生産性の本丸。
AIエージェントを動かすための土台 (ハーネス) を、責務ごとに3つに分割している。1つに統合せず、あえて並立させているのがミソ。
Claude / Codex / Gemini が共通で参照するスキル群。Marp Light Theme・ZK操作・Layout Fix など2,729ファイル。Windows起源の資産をMacへ統合済み。
Marp依頼が来たら必ず 74_marp_zk_study + 71_layout_fix を先読みする等、ルーティング規約も内包。
Codex の長時間実行に特化した研究OS。00-11_番号付きdocs/, tickets/, content/ZK/ という構造でタスクを永続化。SQLite (knowledge.db) に people / facilities / zk / tech / events を index 化し、ZKの「L2脳」として機能。
Claude Codeの診断 (review-harness) と Evidence永続化。スキルは グローバル最小 + ワークスペース別 opt-in 構成。グローバルは session-handover + weekly-pdca の2件のみで、各worktreeから symlink で必要なスキルだけ参照する。
73スキル一律注入 → 7〜64件にダウンサイズ。「scan-all禁止」をルーティングテーブルで明文化したことでルーティング精度が回復。
スキルもハーネスも「持てば持つほど良い」訳ではない。軽量デフォルト + 必要分だけopt-in の設計が、context window という有限資源を守る。
ポートフォリオの心臓部。それぞれ「何を、どのAIで、どう解いたか」を載せた。
Claude Code初心者向け120分オフ会の 教材一式 (戦略 / 告知 / DM / 当日進行 / 事後 / 配布物) を、Claudeをオーケストレーター、Codexを並列ワーカーとして6日間で構築。スライド16枚・ハンドアウト・プロンプトHUB・FAQ・自習手順書・受付サイン・5ランク学習ロードマップを一括生成。
画像18枚を Codex 内蔵 image_gen で並列生成。18のHTMLアセットを Playwright + Chromium で desktop / mobile 自動 visual audit。配布ZIPを build_distribution.sh でワンショットビルド。
133GB規模の個人vaultを「真鍋の第二の脳」として運用。Daily Ops / Project Hubs / Facility Hubs / ZK本体 / People (37名+) / Outputs / Events / Templates の8階層に再編。全 Permanent ノートに L2基準 (alias 4種・Evidence・wikilink 3本+・Confidence) を強制し、検索性・再想起性・深掘り性の3条件を担保。
git戦略は vault/init 専用ブランチ + .gitignore で 131GB 除外 + LFS で大容量を分離。pre-commit hook で Today/ への誤置きを阻止 (Rules without enforcement = decorations の原則)。
zettelkasten-ops スキルで scorecard 化。「7秒で再想起できる」が運用基準として定量化。「LLMはL1メモリ1層しか持たない」という認知科学的観察から、チケット (TaskCreate) でL2メモリ層を外付けする パターンを発明・運用。Codex exec を env -i + 直接バイナリ + プロンプトファイル化で安定起動させ、3-5本並列で Map-Reduce 実行する設計。
2026-04-21 のMRI研究タスクで初実証、ユーザー本人が「お利口な動きをしている印象」と評価して原理結晶化。Permanent ノート Internal_Ticketing_Principle に格納。
Codex CLI 内蔵の image_gen ツールで GPT Image 2 を呼び出す並列生成スキル run-ai-images を構築。デフォルト4枚を CODEX_HOME per-invocation 隔離で race condition なしに生成。NYT/WIRED風 editorial flat + ブランドtokens (cream/orange/sage/text) のhex直指定 + rule-of-thirds をプロンプトに強制。
並列実行時の cache race を shasum 検出で対応。生成画像はワークショップ資料 (img_01〜18) として全資料に埋込。失敗パターン (typography 崩れ・論理矛盾) は variants/ に保管しswap元に。
f5d29b1 「Codex画像6枚を生成し各資料に埋込」。「Codex execが無音exitする」症状を、5段階RCAプロトコル (症状 → 物的証拠 → 対立仮説 → 検証 → 構造的原因) で究明。真因は SkyComputerUseClient notify hookが複数セッション横断でゾンビ化し、新規execがnotify socket競合で死んでいた。
対症療法 (pkill) と構造対処 (codex-safe.sh v2.1: gtimeout + env -i + 直叩き) を分離。Gotchaは症状だけでなく真因+構造対処+予防の3層で記録する ポリシーを ZK化。
事例には共通点がある: 「単発で終わらせず、原理を結晶化して再利用可能にする」。ワークショップも、画像生成も、トラブル対処も、すべて Permanent ノートになって次のプロジェクトに転用される。
道具より大事な「使い手側の型」。ワークショップ参加者にも持ち帰ってほしい考え方。
Claude Code初心者から上級者までを「時間 × 難易度」で5段階にマッピング。今回のワークショップは R1〜R3 を120分で歩かせる設計。
非エンジニアにこそ書いてほしいセキュリティ guardrail を、CLAUDE.mdの「絶対禁止4条」+「PM責任者設定」の2要素に圧縮。両学長Trunscript (2026-04-25) の解析から導出。
教材出荷前に 6人格 (A:非エンジニア / B:フリーランス / C:開発者 / D:初学者 / E:中級者 / F:ファシリ) を Codex 並列で走らせ、各々10点満点でスコアリング。全員 ≥7 が出荷基準。Epsilon Cycle 3 で全ペルソナクリア。
「自分の視点1個」では見えない、業界・前提知識・期待値の差を、AIに6人分の目をさせて潰す。
「速くて何でもやるAI」と「判断の所在を見失わないAI」が天秤になったとき、後者を優先する設計選択を取る。
AIを「使い倒す」のと「主権を譲り渡す」は違う。判断・誠実さ・役割分担 の3要素を意識し続けることが、長く付き合うコツ。
事例集を「自慢」で終わらせないために、まだ未解決のものをそのまま載せる。
「1回の完璧より、2-3回で運用知見を積む。低コストで複数回回す。」― 開催戦略 v2 より
このポートフォリオは到達点ではなく 進行中のスナップショット。読者にとっての価値は「ここまで使い込めるという実例」と「同じ型を自分の業務でも組める」と気づくこと。最初の1歩は、いま開いている資料を Claude Code でビルドし直してみることから。